目が覚めたらそこにはわたしが寝ていた。
うん。わたしの部屋だから何も問題はない。
ただ、問題があるのは───
「あ、わたし、志貴になってるんだ」
つまりはそう言うことだ。
たった一日の狂った歯車
わたしの横で寝ているわたしはおそらく志貴。
どんな原理でそうなったのかは分からない。
けど、こうなってしまった事実は受け入れないといけない。
とりあえず、志貴を起こそう。
「志貴〜」
ゆさゆさゆさ・・・
む、起きない。
眠っているときは何の反応もないところがいつもの志貴だ。
「ああ、わたしもか・・・」
揺すりながら苦笑してしまう。
「んにゅぅ・・・」
あ、ようやく志貴が起きた。
今日は一日志貴と一緒だからどこに行こうかなぁ・・・
「っぅ・・・」
志貴はちょっと顔をしかめて眼鏡を掛ける。
そしてわたしを見て───
「ぇええええっっ!!??」
うん、好反応。
「おはよう、志貴」
「あ、アルクェイド?!」
「うん。わたし以外誰がいるのよ」
「それはそうだけど・・・いや、でも・・・」
「原因は分からないけどわたしが志貴で志貴がわたしだから良いんじゃないの?」
「いや、良くない・・・ああ、こんがらがる・・・」
志貴が困った顔してる。
わたしの体だけど志貴の仕草ってとても可愛く見えるなぁ・・・
「───何、ニコニコしてるんだ?」
「ん?志貴が可愛いなぁって」
「ばっ、馬鹿っ!」
あ、真っ赤になってる。
「怒るのは良いけど殴らないでね。わたしの体だから志貴の体なんて一撃なんだから」
ピタリと動きを止める志貴。
そう言えば、魔眼は志貴にそのままついていったと言うことは・・・
「アルクェイドぉ・・・何とかしてくれよ・・・」
うあ、とてつもなく可愛い・・・困った顔、縋るような目・・・
わたしの思考は志貴に完全に殺された。
「どうして・・・」
「ん?アルクェイド・・・さん?」
「どうして志貴はいつもわたしを殺すのよ〜!」
「えええっ?!ちょ、ちょっと待って!」
ガバッと志貴を押し倒す。
「や、待て!アルクェイド!俺は体は女でも男だって!!」
「大丈夫!昨日もしたじゃない。それに立場が逆なだけだし」
「や!ちょっ!んっっっ!!」
志貴の唇を塞いで動きを封じ、そのまま・・・
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いつの間にか日が傾いていた。
そしていつの間にかわたしは元の体に戻っていた。
ちょっとつまんないかな・・・
でも、志貴がとてつもなく可愛かったなぁ・・・
そんなことを思いながら眼鏡を志貴のすぐ側に置いてシャワーを浴びに行った。
──────────────────────姫さんナイスジョブ!
そんな声がどこからか聞こえた気がしたけど、あえて無視した。