その車は静かに走り出す
目的地へと向かって
そしてその車の中では
死徒二十七祖、ヴァン=ヘムとゼルレッチが会議をしていた。
「しかし向こうにも都合があるだろうて・・・」
「心配はいらん。手は打ってある」
「ほう・・・聞かせて貰おうか」
「手紙の最後にメルアドを書き込んでおいた」
―――間―――
「ちょっと待て!!」
「何だ?」
「メルアドって・・・メール・アドレスの事か?」
「無論」
「・・・持って、いたのか?」
ヴァン=ヘムの声は僅かに震えていた。
「前々からミスブルーに持つように言われていたのだが、空港にネット体験コーナーというモノがあってな・・・フリーメールが取得出来るらしいので取っておいた」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・気付かなかった・・・・・・・・・・」
巫女姿のゼルレッチがネット体験をしている姿を想像しかけたが・・・慌てて否定した。
「他の人間が付けないようなモノを入力したらすぐにとれたからな」
「・・・・・・・・・聞くが・・・ナント入れた?」
「ZELRETCHCHANMAGICA「それ以上言うなああああ!!!」」
「聞いておいて失礼なヤツだな」
「スマン・・・」
「ついでにお前のモノも取っておいた。LOVELYHEMHE「分かったから言うなああぁっっ!!」」
「・・・大声を出してばかりで疲れないか?」
―――誰のせいだと思っている?
と言いたいところだったが、ヴァン=ヘムは疲れ切っていてそれを口にする事は出来なかった。
「今日は一旦ホテルへ行くぞ」
「・・・ああ」
「ネットに繋げられる環境のあるホテルへな」
「・・・・まあ大丈夫だ。だが・・・肝心の機械はどうする?」
「ホテルに着いた後少し出る」
「買いにか?」
「ああ・・・良い場所を2カ所ほど昔聞いたのでな」
「どこだ?」
「新興宗教系列の専門店・秋葉原の2つだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ヘヴィだ・・・・・・待て、その格好で行くのか?」
「そのつもりだが・・・」
「それは拙いと思うが・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・おお!あそこはオタクと呼ばれる宗派の聖地と呼ばれる地域だったな!ならばそれ相応の格好をしなければ・・・」
「それ・・・相応・・・・・・・・・・・・・?」
ヴァン=ヘムの頭はショート寸前だった。
「ウム。そのオタクと呼ばれる宗派の連中はアニメーションのキャラクターがプリントされた服を着ているらしい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・頼む・・・・・・・・・・・・・・・・それは止めてくれ・・・・・・・・・・」
ショート以前に限界らしい。
―――会議・・・なのか?
次回予告
遠野家は大騒ぎ!
アルクェイドが手紙を読んで震えだす!
そしてゼルレッチの説明が始まる・・・
一方ゼルレッチは・・・・ゲフゲフ!!
こうご期待?