「シロウ、バイトをするといってもどこでバイトをすればいいのですか?」
セイバーに言われ俺は初めてそのことに気づく。 そうだったどこで働くか決めないとバイトしようがないよな・・・。
「う〜ん・・・それを考えてなかったなぁ・・・」
セイバーさんのバイト
そういったとたん、遠坂とセイバーが呆れ返るのが解った。 ええい、くそ。しょうがないじゃないか。セイバー説得することしか考えてなかったんだから。
「シロウ、どこで働くのかも決めずにバイトをしろと言ってたんですか?」
「ええと、その・・・うん」
「ということは、まずはバイト先を決めないといけないわけですね」
「まあ、そういうことになるな」
しょうがない。バイト先については学校から帰ってからにするか。 そう考えていると遠坂がはぁ、とため息をつきながら、
「そういうことなら私が紹介してやってもいいわよ?」
なんてことを言ってくれた。
「ほっ本当か遠坂!で、そこはどこなんだ?」
これはありがたい、と思って場所を聞くと遠坂はとてつもなく邪悪な顔でにやにやしながら、
「泰山」
とあっさりと言いやがった。
「たっ泰山だって!?あの、激辛マーボーを出す言峰専用店だったといっていいあの!?」
「ええそうよ」
ああ・・・赤い悪魔がここにいます・・・神父さん早く退治してください・・・。
「シロウ、その泰山という店は何か問題があるのですか?」
何も知らないセイバーは不思議そうにそう聞いてくる。 問題があるどころじゃない。あのマーボーを食べたらセイバーが暴れて店主を殺しかねない!!
「ああ、も「いえ、問題なんてないわよセイバー」
俺がセイバーに問題があると言おうとしたら、遠坂が途中で言葉をさえぎってしまった。 しかもギロリとこちらを睨みつけ、あんたは何も言うなとこちらに目線でいってセイバーに話し出した。
「泰山はね、自給がいきなり七百円以上もある上にバイトでも必ず昼食をくれて休憩中におやつを出してくれるのよ!!」
と言った。それを聞いたセイバーは、
「給料が高いかどうかはわかりませんが、昼食と休憩中のおやつをくれるのですか・・・。 リン!!私をその店に紹介してください!!」
セイバーは昼食とおやつと言う単語にみごとにひっかかってしまった。 しかし昼食ぐらいだったらどこのバイトでも出してもらえるんじゃないか? それにバイトにいきなり自給八百円というのは高くないか?なにか裏がある気がするぞ・・・。
「ええわかったわセイバー。じゃ、明日は休みだし明日紹介してあげるわ」
「はい、おねがいしますリン」
こちらを無視して話を進めている二人。 しかし!!セイバーのためにもそれを許すわけにはいかない!!
「おい、セイバー泰山はやめとおいたほうがいいんじゃないか?」
「なんでですか?シロウ?」
「なんでって、そりゃ・・・」
「あら、衛宮君。セイバーも納得してるんだからいいんじゃないの?」
俺がセイバーに説明しようとしたとき、いきなり遠坂がとてつもなく怖い笑顔でそういってきた。
「はい、わかりました!!」
すまんセイバー。どうやら俺はお前を守れなかったらしい・・・。
あとがき
セイバーさんのバイト、少し短いですがどうでしょうか?
遂にバイト先が決まったセイバー。しかしそのバイト先は泰山。
果たしてこの先どうなるのか。それはまだ作者にもわからない(オイ
セイバーさんのバイトもう少し続きますが、こんな作品でも楽しく読んでもらえたらうれしいです。
完成日2005年4月5日 投稿日4月11日 ルクス