未だ誰にも悟られたことはないが、私には目的がある。

そのためにできることは何でもやってきた。

どれだけ世界中をさまよったかもよくおぼえていないわ。

倫理?道徳?そんなものは目的の妨げでしかない。

何人泣こうが、誰が路頭に迷おうが一向に構わない。

私にはやりたいことがあるんだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しょうらいのゆめ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつからそれを目標としたのかはよく覚えていない。

なぜそれが夢になったのかもよくわからない。

なんとも曖昧なもので、このことを思う度に思わず苦笑してしまう。

思えば夢をかなえるためにずいぶんいろいろなことをしてきた気がするわ。

体内に精気を蓄える為に竜脈からごっそり力をくみ上げたり、

秘術を知るために祖父を洗脳したり、

姉貴と戦術級の姉妹喧嘩をしたり、

不思議な絨毯でジュラ紀を覗いたり、

格闘家と山ごもりしたり、

ミステリーサークルを書いたり、

ストーンヘンジをドミノ倒ししたり、

つちのこをヤフーオークションに出品したり、

まあ、いろいろやってきたわね、あまり足しにはならなかったけど。

かっぱらった姉貴のかばん1つでたまたま歩いていたら、それに出会った。

正直、おどろいた。

あれほど探していたのにほんとにいるとは信じていなかったから。

それは、所在無さ下にパジャマで草原に座っていた。

一目見ただけで体に電流が走ったわ。

乙女の直感というものがどういうものか初めて知ったわ。

私の人生はこのために在ったと今はっきりと自覚できる。

間違いなかった、本物ね。

後は手に入れるだけ、そう、手段は問わない。

ほかのものなど知ったことではない。

私の目的はたった一つなのだから。

あせってはだめ、あせってはだめ。

「こら、そんなとこに座ってると蹴っ飛ばしちゃうぞ!」

びっくりしてるわ、掴みはOKね、すっかりこっちのペースよ、

人生経験違うんだから、うふふっ。

そんなこんなで眼鏡をあげて彼が大きくなるまでの間は見守ることにした。

大きくなる前に壊れては元も子もないんですもの。

もう、世界中をさまよわなくてもいい。

だって目の前に捜し求めた目的があるんだから。

私を包み込んでくれるすてきなだんな様!!

 

 

 

 

 

あとがきらしきもの

これは何でしょう?1年ぶりぐらいになんか書いてみようとしたら

こんなんになってしまいました。お目汚しかと思いますが、

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ガガー、ピー、メーデーメーデー、こちらブラボーワン。ウワー……

 

 

 

 

 

 

おまけ

ねえ、あなた。私をえらんでくれてうれしかったわ。

真祖や埋葬機関、混血なんて戦えば敵じゃなから怖くなかったけど

あなたが選んでくれるかどうかが分からなくて怖かった。

知ってる、あなたはこの世ではじめて私を恐れさせた人なのよ。

会えてよかったわ、「私を甘えさせてくれる人!!」