「志貴くん・・・・・・」

 

「朱鷺恵さんっ」

 

「ああっ!いけないわ志貴くん・・・家にはお父さんもいるのよ!?」

 

「でも、我慢できないんですっ!」

 

「もう・・・仕方のない子ね・・・・・・」

 

「やっぱり朱鷺恵さんが一番綺麗だ・・・」

 

「もうっ、志貴くんたら・・・・・・」

 

 

 

「おい・・・朱鷺恵?」

「朱鷺恵さん・・・・・・良いですよね?」

「ええ・・・志貴くんにならわたし、全てを捧げるわ」

「朱鷺恵さん・・・愛しています・・・」

「わたしもよ・・・志貴・・・・・・」

「おーい・・・朱鷺恵?」

「煩い!・・・今日のお昼の志貴くん劇場が出来ないじゃないの!」

「し、志貴くん劇場じゃと!?」

「第1264話目の『お姉さんと一緒』真っ直中だったのに!」

「・・・1264話もやっとったのか・・・」

「最近は志貴くん家に来ないからわたしの盗撮シリーズも増えないし・・・」

「盗撮じゃと!?」

「横から煩い!もうっ・・・・・・シナリオ忘れたじゃないの・・・・・・」

「シナリオとは何じゃシナリオとは・・・」

「フッ・・・問題ない。1264話は臨時ニュースで潰れたの・・・だから明日は予定通り1265話を・・・」

「だからシナリオとは何ッ!?」

「1265話からはスタジオを飛び出して現地ロケなの・・・志貴くんと生身で愛と激情・・・良いわねぇ」

「それは許さんっっ!!」

「その発言は却下されました」

「却下!?」

「所詮貴様は流れ星・・・墜ちる運命(さだめ)にあったのだ!!」

「朱鷺恵!一体どうしたというのじゃ!!またか!?またもあの病が悪化したのか!?」

「ゥオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!」

「ゴブウッ!?」

「一撃必殺のファントム・・・ガチンコ勝負で負ける気はないわ!!」

「と、朱鷺恵・・・・・・」

「――――――アレ?お父さんどうしたの?」

「も、もどったか・・・・・・」

「お父さんッ!?お父さ〜〜んっ!?」