「志貴、これ・・・」
「ン?ああ、そこのコンビニでくじを引いてな・・・景品だ。欲しけりゃやるぞ」
「え?いいの?」
「俺が持っていても意味無い」
そんなもの持ち歩いてうっかり朱鷺恵や先生に遭った日には────
遇うではなく遭うで正しいと断言できる。
注意
これは電波系馬鹿小説です。
いつもより電波周波数が違いますので質は―――保証できません。
そして上下2話構成を予定しておりますが───年内にUPします。
BURST!
「少し休ませてもらうぞ」
「あ、そう言えばどうしてこんな時間に?」
「今日は色々と問題のある日だからな。厄介事に巻き込まれたくないから今日一日逃げようと思った」
隠したところで意味はないし、この吸血姫に言っても別に問題はないだろう。
「それでわたしの所に?」
「ああ。お前はクリスマスとかに馬鹿みたいに浮かれる事もないだろう?」
「まあそれはそうだけど・・・・そっかぁわたしのお誕生日を祝いに来てくれたんじゃないんだ」
えらい落ち込んでるな・・・
「それが誕生プレゼントだと思え」
「え?」
「学生が誕生プレゼントとして人に贈るには破格の代物だ」
恐ろしいくらい綺麗に微笑むと、アルクェイドは大切そうにソッとそれを抱きしめた。
「志貴からのプレゼント・・・わたし、これ絶対に大事にする」
「別に俺に宣言しなくてもお前のものだ。自由にすればいい」
さて、寝るか。
「志貴、はじめは何処かに逃げるつもりだったの?」
何故そんな事を聞くんだ?
まぁいい。
「山にでも籠もろうと思っていた。先生達の所は拙いしな・・・満足か?」
「うん。志貴、ゆっくり休んでね」
「ん?ああ・・・」
言われるまでもなく俺はベッドに倒れ込み、そのまま夢の世界へと落ちていった。
「兄さんを隠したのは貴女なの!?」
「いきなり来て何を言うのよ・・・」
「まぁまぁ秋葉さま・・・アルクェイドさん。志貴さんは何処かに行くと言ってましたか?」
「ん?山に籠もるって聞いたわよ?」
「秋葉さま。志貴さんが籠もる山って何処か見当尽きますか?」
「ちょっ・・・信じるの!?」
「アルクェイドさまは基本的に嘘を吐きませんから。さあ、秋葉さま急ぎましょう!」
「わ、分かったわよ」
「・・・・アレ?志貴、起きてたの?」
戻ってきたアルクェイドは俺が起きているのを知ってビックリした顔をしていた。
この吸血姫は何故ここまで気を緩めきれるんだ?
「アレは近所迷惑だろ」
「文句言ってくる人いないもん」
司教とのガチバトルをここのマンションの人間は何度目撃したか・・・
「そりゃそうだ・・・で、秋葉達に対しての対応の事だが」
「ああ、アレは妹たちの行動から予想して考えた結果よ」
かなりまともな事を言っているが・・・・吸血姫でも風邪をひくのか?
「あ、なんか馬鹿にされている気がする」
「いつもそんな感じなら俺も苦労しないで済むのだがな」
「へへへ〜・・・志貴は寝ていて良いよ。誰が来ても志貴の休みの邪魔はさせないから」
「ほうほう、志貴を独り占めしようって訳ね?」
「そうはいかないぞ」
「「!!!!!」」
先生方が、何故ここに・・・・・
その後は、もう思い出したくない・・・・・ただ、今年もトラウマを増やしながら一年が終わる。
俺の人間嫌いはますます悪化させながら新年を迎える・・・
来年こそは─────