注意
これは電波系馬鹿小説です。
57分小説ですので質は―――保証できません。
そして気が向いたら更新する―――かも知れません。
BURST!
門をくぐるとそこは異世界だった。
パッと見る限りは分からないが、奥の花壇に咲いている動く植物の群れは一体・・・
何だここは。遠野の敷地は魔界に通じているのか?
油断無く周囲に気を配りながら建物へ────
「!?」
俺に向かって火玉が飛んできた。
慌てて避けたが、それは3発4発と続けて飛んできた。
「・・・・・そうか、俺を呼んだ理由は殺すためか」
面白い。わざわざ手の込んだことをしてくれる。
まったく考えもしなかった俺もまだ甘いか。
だがそれならそれで良い。完全敵地であるこの場は不利、ここから脱出する方法を、
「ジョニー!その方は敵じゃないですよ!」
和服・・・割烹着の女性が俺の方に向かって走ってきた。
「遠野の考え方がよく分かった」
「違います!あの子達はわたし個人の趣味の植物です!───危害を加えてしまったことは申し訳ありません」
「・・・・・・・次はない」
割烹着の女性は「再発の無いよう努力します」と答え、屋敷への案内のために歩き出した。
────チッ、これを理由にこの屋敷から出ればよかった。
そんなことを思いながら屋敷の中に入った。
建物の外観もデカイが、中もそれに見合うだけの広さだった。
「しかし、無駄に豪華だな」
「そうですか?」
「ああ。俺はこんな所に住みたくはないな」
「うわぁ・・・それは秋葉さまに直接仰ってください」
「そうしよう」
「・・・・・機嫌、悪くありませんか?」
「かなり悪いぞ」
「あははは・・・・・もしかして、さっきの」
割烹着女の顔色が悪い。
「さっき襲ってきた植物らしきモノの事も聞かないとな」
「それを言われたらまた庭が焼き払われます〜〜〜〜〜〜!!」
「自ら炎を放っているのだからそのくらいでは滅びないだろ」
「う゛っ・・・」
そのことも言っておこう。
「秋葉はどこだ?」
「応接室でお待ちです。あの・・・」
俺はそのまま無視して応接室の扉を開けた。
「お待ちしておりました。兄さん」
「───秋葉か?」
流石に時間というモノを感じざるを得なかった。
「微かに・・・・・・・・・・・・・・昔の面影が、あるか・・・・?」
「どっ・・・どうして久しぶりの再会にそんなことを言うんですか!」
「多重人格の電波に育った妹と言う段階で俺の範疇ぶっちぎりだ」
「誰がそんなことを!」
「それに」
秋葉の科白を止め、言葉を続ける。
「この屋敷に入ってすぐに死にかけたぞ。庭の植物が俺に向かって炎を吐いてきやがった」
「!!?」
立ち上がった秋葉を軽く睨む。
さて、どうするか・・・・ここを出るかそれとも暫く此処にいるか・・・出来れば長居したくないのだが・・・・
「まあそれは良いとしてだ。俺は遠野の人間では無いというのにどうして呼び戻した?」
「それは・・・・兄さんと結婚するためです!」
拳をつくって高らかにそう宣言しやがった。
────何かスイッチが入ったッぽいぞ。
どうしたものか・・・・
「遠野家当主である遠野秋葉が兄さんに命じます!私の夫になりなさい!」
「断固断る」
「遠慮はいりません。戸籍もすぐに戻しますから私の夫になるのです」
「だから断ると」
秋葉の背後にメイドが音もなく忍びよる。
手にはクリスタル灰皿。
まさか・・・・・
「秋葉さま。チャンネルが違います」
そう言ってメイドは勢い良くクリスタル灰皿で殴った。