注意
これは電波系馬鹿小説です。
61分小説ですので質は―――保証できません。
そして気が向いたら更新する―――かも知れません。
BURST!
「ああ、吸血「とお〜〜〜〜〜〜のくんっ!」」
有彦が大音声を発した。
「モノには順序という物があるのだよ。それは宇宙の法則であり真理だ。これ以上スタンドプレーは慎みたまえ。良いな?でなければ俺が酷い目にあうのだ!」
有無を言わさぬ気迫を出しながらも小声で言う有彦に俺は
「鬱陶しい。興味ないから席に着け」
そう言って有彦を追い払った。
「あーあ・・・フラグ立つ前に粉砕しやがったよ」
よく分からん事を言い、有彦はスゴスゴと席に帰っていった。
授業が始まる。
授業科目は、歴史。
しかも日本史だ。
誰も居ないのではないかと思うほどシンと静まった教室。
担当教諭が黒板に板書する音だけが響く。
有彦ですら真面目に――――
真面目にアダルトゲームの攻略チャートをノートに書いていた。
記憶だけで書いているから恐ろしい。
変なところに向ける能力は高いな・・・・
感心しながらレポートに神経を向けようとしたとき、カンッと乾いた音が響いた。
教諭は板書を止め、周囲を見回す。
「さて、ここで質問だ」
そう言って教諭は黒板に書かれていた文字を一気に消した。
俺と有彦以外、一斉に息を呑む。
この教諭の質問。正解しても得することはないが、外した場合、大幅な減点が待ち受けている。
「乾、今黒板に書かれていた戦前から戦後に掛けての近代内閣ほぼ全員だが、一人だけ名前を書かなかった。その人物名を述べよ」
「難攻不落のツンデレお嬢様、国見成美ちゃんです」
「不正解だ。姓名共に微妙に当たってはいるがな・・・それにそのキャラクターは難攻不落ではない。追加パッチを充て無ければ攻略できないバグキャラだぞ」
「なにっ!?じゃあ俺の苦労は・・・・」
いや、それよりも突っ込む部分が非常に違う・・・
「では変わりに答えよ遠野」
「東久邇宮稔彦・・・・確か内閣総理大臣稔彦王だったか」
「正解だ。乾同様まともに授業を受けていないようだが、わけでもないか・・・答えられたのだから不問としよう。乾、減点だ」
「マジかよ・・・パッチ配布されているなんて・・・」
その位置、その角度からでも見えるのか・・・・つーか有彦。ショックを受ける場所はそこじゃないだろ
常識外れのこの教諭と有彦の微妙にかみ合っている会話に呆れているうちにその授業は終わってしまった。
それ以外の授業はこれと言った出来事もなく午前の授業を全て終えた。
「さて、と」
「お前、何処で食う気だ?」
「何故お前に言わなければならない?」
「一緒に、く・わ・な・い・か?」
顔を赤らめて言うな。
本気で殺したくなったぞ。
いや、無意識に攻撃はしてしまったが。
「今のは容赦なかったね。攻撃が見えなかったよ」
「流石の乾くんも起きあがれないみたいね」
「・・・つーか、痙攣してねぇか?」
「おーい、そっち、足持ってくれ。用具入れに放るぞ」
このクラスの連中はこの程度のことでは驚かなくなってしまっている。
慣れとは恐ろしいものだ。
俺は有彦を片付けているクラスメイト達に労いの言葉を掛け、購買へと向かった。