注意
これは電波系馬鹿小説です。
60分小説ですので質は―――保証できません。
そして気が向いたら更新する―――かも知れません。
BURST!
予想通りというか、当たり前というか・・・・・
音のする先には女生徒が蹲って何か作業をしていた。
「・・・・・・・」
さて、一応気配を消し、足音も立てていない。
そのまま通り過ぎるべきだろう。
あからさまに怪しい。
俺の本能が『此奴は危険だ』と訴えている。
しかし、朱鷺恵さんの時のような警告ではない。
戦闘時の判断能力に基づく警告に近い。
――――これは、そのまま素通りして行った方が良いようだ。
俺はそう判断し、気配と足音を消したままごく普通に通り過ぎようとした。
が、
メシャッッ
何の偶然かそれとも体を張った自爆技か
その女生徒は自身の指に勢いよくトンカチを打ち付けた。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!」
声にならない悲鳴を上げて身を縮めた後、女生徒は見た人がいないか周囲を確認した。
そう。
思い切りタイミングが悪い。
俺と目があったのだ。
「「・・・・・・・・・・」」
一瞬互いに動きが止まる。
だが俺はすぐに何事もなかったように無視して校舎へ向k
「とっ、遠野くん!ノーリアクションで見捨てるなんて酷いです!」
俺、何か悪いモノにでも取り憑かれてますか?
「・・・・・・ドチラサマデスカ?」
指をくわえて涙目で俺を見る女生徒。
リボンの色から先輩のようだが・・・全く知らん。
「そんな・・・遠野くん、わたしの事忘れたんですか?」
「忘れた以前に初対面だ」
顔や名前は滅多に覚えないが、雰囲気や気配は忘れない。
「そんな・・・・・あんなに激しく愛し合ったのに・・・・」
怪しい事をほざくので無視して校舎へと向かう。
「あああっ!痛いのを堪えて頑張ってボケたのに無視しないでください!!」
さっきのは本気の事故だったのか。
「そう思うならそんなタチの悪い冗談はよしてくれ。非常に不愉快だ」
振り返らずにそう言ってそのまま歩く。
「そんな・・・だって乾君のがこうすれば遠野くんも乗ってきてくれるって・・・」
───ああ、あの莫迦から変な情報を仕入れた訳か・・・・
足を止める。
「名乗る時は自分から。そして嘘偽り無く素性を話す事。それができなければ敵と見なすが、OK?」
そこはかとなく必死な声に俺はため息を吐いて振り返り、そう言った。