注意
これは電波系馬鹿小説です。
62分小説ですので質は―――保証できません。
そして気が向いたら更新する―――かも知れません。
BURST!
「・・・・・んぅ?」
徐々に覚醒する意識。
そして温かい感触が・・・・・
「?!」
俺の胸元に都古がくっついて眠っていた。
都古は有間の長女でまだ小学生だ。
懐かれているらしいが、俺に対して口をきこうとはしない。
懐いているんだか懐かれていないんだか分からないが・・・まあ、小動物っぽい子だ。
───起こすのも気が引けるな。
しかしピッタリとくっつかれている挙げ句、服を捕まれている。
───手詰まりか。
仕方ない。起こすとするか。
諦めて都古をソッと抱き上げてベッドに連れて行く。
そして
ボフッ
そのまま落とした。
「〜〜〜〜〜〜〜!?」
突然の衝撃に驚き、都古が目を覚ました。
「起きたか?」
「???・・・ぁ」
どうやら状況を把握したようだ。
小学生なのに状況判断能力は人一倍あるから俺としてはありがたい。
「早く部屋に戻って学校へ行く支度をしろ」
俺の声に都古は大急ぎで部屋を飛び出していった。
「─────ふぅ」
嫌われてはいないかも知れないが、怖がられているかも知れないな。
服を脱ぎ、学生服に着替える。
コンコンッ
ドアをノックされた。
「はい」
「志貴・・・少し、良いかしら」
啓子さんの声だ。
「どうぞ」
俺の了解を得て啓子さんが部屋に入ってくる。
「遠野本家から手紙が来て、志貴を呼び戻したいとのことなの・・・」
部屋に入って啓子さんは開口一番にそう言った。
「確か当主、遠野槙久は亡くなったのですよね」
「ええ・・・それで新当主は長女の秋葉さんなの」
とても言いにくそうにそう言った。
「遠野とは縁を切りたかったのですが・・・・・拒否は、不可能ですよね」
「ご免なさい。志貴」
「手紙、読ませてもらっても構いませんか?」
俺の台詞に啓子さんは首を横に振った。
「・・・・・・・・・ご免なさい、志貴。手紙は読まない方が良いと思うわ」
啓子さんの顔色が悪い。
手紙にはよほどの事が書かれていたのだろう。
「有間家が不利になるような事はできませんね・・・養って戴いた恩もありますし、すぐにでも遠野本家に行くことにします」
「気を付けるのよ。遠野の方達は変な方が多いから・・・」
「まあ、そうですね」
確かに人ならざる者との混血だからな・・・・
「秋葉さんも二重人格で電波系だから志貴が何されるかと心配で・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・待ってください。今、何と?」
「秋葉さんも二重人格で電波系だから志貴が何されるかと心配で・・・・・」
マジデスカ
「電波系・・・って、一体」
「普段はお嬢様しているのに偶にどこかから受信するらしくて・・・・聞いた話だと3チャンネルくらいの電波を受信できるらしいわ」
「・・・・・・・・」
一度遠野の屋敷に行ってすぐに逃げ出すか・・・・・
関わらない方が得策だが、有間家に対して最低限の礼は尽くそう。
「啓子さん。俺が行方不明になっても啓子さんは知らぬ存ぜぬで通してください」
「そんな・・・志貴が家出なんて・・・志貴が不良になってしまうというの!?」
またか・・・・啓子さんの過保護が・・・・
「文臣さん。啓子さんがまた暴走してますよ」
「あ〜・・・・放っておけ。空腹になったら止まるだろ」
ナイス夫婦だ。
俺はため息を吐いて部屋を出た。