注意

 

これは電波系馬鹿小説です。

47分小説ですので質は―――悪いです。

そして気が向いたら更新する―――かも知れません。

 

 

 

 

 

BURST!

 

 

 

 

 

「っ?!」

───拙い、今見つかればまたロクでもない目にあう!

俺は瞬間的に退路を確認し、全力で逃げた。

「ちょっと、志貴!───昼間の件と姉さんのことは謝るから・・・」

急に語気の弱まった先生に俺は逃げ足を止めた。

「橙子も恩人だ。昼間のことは事故だ。それ以上何も言う気はないし、怒ってもいない・・・俺を一人にさせてくれ」

俺はそれだけ言って再び走る。

「待って志貴!お願いだから・・・」

いつもの声とは違う悲しそうな先生の声。

流石にどんな腐れ外道であっても恩人であることには違いない。

そしてたまに殺意は芽生えるものの、大切な人物の一人であることも確かだ。

流石にその人を泣かすわけにはいかない。

自分の妙な律儀さを呪いながら、俺は覚悟を決めて踵を返した。

 

 

───って何故涙目?!

戻ってみると先生が無茶苦茶落ち込んでいた。

「志貴に愛想尽かされたと思ったのよ・・・」

先生が座り込んだまま拗ねた目で俺を見上げる。

───ちょっと、可愛いかな・・・

一瞬浮かんだ言葉を瞬時に否定し、俺は先生の目尻に浮かんでいた涙をぬぐった。

「修行ぐらい一人にさせてください。俺が先生を嫌うわけないじゃないですか」

───嫌ったが最期。洗脳されたり奴隷にされたりロクな目に遭わないと俺の本能がそう訴えている。

「志貴・・・」

む?何かおかしな事でも言ったか?

先生の顔が真っ赤だ。

しかも僅かに震えて泣き笑いっぽい顔をしているぞ・・・

───まぁ、先生の奇行は今に始まった事じゃない。放っておこう。

俺はそう結論付けて僅かに下がった瞬間、

「志貴〜〜〜っっ!!」

「うおっっ!?」

いきなり飛び付かれ、一時間以上ずっと抱きつかれたまま身動き一つ出来ずにいた。

時間が経ち、先生が落ち着いてくれたのか、ノロノロと俺から離れる。

そして第一声が、

「───そう言えば、何故姉さんのことは『橙子』なの?」

───うっわ・・・先生がデッドエンドっぽい仄暗い殺気に満ちた目で俺を見てる・・・

先生が思いっきり真実以外認めないような目で俺に問うてきた。

嗚呼、七夜の里のみんな。そろそろそっちに逝くかも知れないぞ・・・

俺は頭の片隅でそんなことを思いながら口を開いた。

「呼び捨てで構わんと言われたから呼び捨てにしているだけです。それに、俺を遠野の呪縛から解放してくれましたから・・・さっきも言いましたよね?『橙子も恩人だ』と」

俺の台詞に先生はしばらく考えた後、

「今日はここにいるのよね?」

突然そんなことを聞いてきた。

「ええ。ここで野宿します」

「わかった。じゃあ又後でね、志貴」

そう言って先生は立ち上がり、

消えた。