注意
これは電波系馬鹿小説です。
37分小説ですので質は―――悪いです。
そして気が向いたら更新する―――かも知れません。
BURST!
「─────っ」
スゥッと体が浮いたような気がしたかと思うと一気に体が重くなった。
俺はその感覚のせいで目を覚ましたわけだが、
体を起こし、辺りを見回すとすぐ側で橙子が倒れていた。
ザワリと鳥肌がたった。
「くそっ!」
俺はすぐに橙子を抱き上げ、俺が今まで眠っていた場所ではなくソファーに寝かせる。
呼吸が弱く、気配も稀薄だったが命には別状はなさそうだ。
恐らく力を使い果たして今現在はガス欠みたいな状態なのだろう。
「そこまで問題だらけだったということか・・・」
思わず呟く。
「っ・・・ん・・・」
橙子が僅かに動いた。
自分の仕事を最後までやりぬこうをしているのかもしれない。
俺が起きるまで予断を許さぬ状態だったのだろう。
一応こうなってしまったのも俺のこの体の所為だ。
責任は俺にある。
俺は時折小さく呻く橙子の頭を撫でながら目が覚めるのを待った。
―――しかし、蒼崎姉妹には借りを作ってばかりだ。
かといって恩を売るようなことが出来るかといえば今の俺では無理なわけだが・・・
「んっ・・・」
「目が覚めたか?」
妙な態勢でなで続けていたので少しでも俺が楽なようにと何時しか膝枕をしていた。
「ぇ?・・・!?」
橙子は驚いた顔をし、慌てて体を起こそうとする。
流石に野郎の膝枕はイヤのようだ。
だからと言って弱っている人間。ましてや恩人に無茶をさせる気はない。
「暫くそうしていろ。俺は橙子に返しきれないほど借りが出来てしまったようだからな。膝枕が嫌ならクッションを持ってくるぞ」
俺はそう言いながら退こうとした。
「ぇ?・・・あ・・・」
橙子は顔を真っ赤にして視線を逸らす。
しかも俺のズボンをしっかりと捕まれてしまった為に動けない。
「借りなんて・・・思わなくて良いから。それに、膝枕は、嫌じゃない・・・」
消え入りそうな声で橙子がそう言った。
先生とやり合っていたときはあんなにも刺々しかったが、こっちが本質なのだろうか。
「借りは返す。それが俺のルールだ」
借りっぱなしの関係だといずれ腐れ縁的な関係となって俺としては好ましくない。
たとえ過去の借りを持ち出されたとしてもそれに対して返したと言い切れば良いわけだ。
借りを返せば人間関係は清算できると俺は思っている。
その腐れ縁の最たる例が先生だと思ってしまったが―――まぁ、気にしないでおこう。
「借りは返す・・・か」
「矛盾していてもそれが俺の信念だ」
「じゃあ・・・暫くこのままでいさせてくれ───」
「分かった」
俺の返事を聞き安心したのか橙子はそのまま眠ってしまった。
俺は黙って橙子の頭をそっと撫で、起きるのをそのままジッと待つことにした。