注意
これは電波系馬鹿小説です。
45分小説ですので質は―――悪いです。
そして気が向いたら更新する―――かも知れません。
BURST!
「別に太ったところで俺にとって大切な先生ということにかわりはないです」
俺はキッパリとそういった。
当たり前だ。
その人物がどんな姿になっていようが恩師は恩師である。
そしてその人物が太ろうが顔が変形しようがその人物であると相手がそれを証明し、俺がそう思えばそうなのだ。
姿形で恩師が別の何かに変化するわけではない。
「志貴・・・」
──────って何故顔を赤らめる?何故目を潤ませる!?
「急がなければいけないのなら早く食べてください」
俺は先生と目を合わせないようにしながら持ち帰りでパイを注文した。
見られてる・・・見られてるよ・・・・・・
店員達の安堵のため息が聞こえた。
何だか非常にむかついた。
店員の満面の笑みを後目に俺と先生はブルーベリーパイを持ってそこを出た。
「久しぶりにお腹いっぱい甘いものを食べたわ」
「無理は体に悪いですからね」
俺はそう言いながら財布の中身を確かめる。
OK。質素倹約をベースに生きていただけに金は持っている。何も問題はないな。
一応財布には万札が二枚。そして流行を逃して寂しそうな二千円札が二枚入っている。
まぁ、これだけあればある程度連れ回されても問題はないだろう。
「志貴、ある程度覚悟はできてる?」
「自由というのはいつ死んでも悔いが残らないようにと、常に覚悟ができてないといけませんから」
俺は常にその覚悟で生きていた。
無理に動けば原因不明の貧血で瀕死状態まで陥ってしまう。
修行中にそうなってしまい後一歩で死ぬという経験を何度か繰り返していただけに常にその気持ちはあった。
いつ動かなくなるか分からないポンコツの体。
爆弾を抱えて動いていると言うことはそんなものだとあの時から分かってしまっていただけに今更覚悟を問われても大した脅しにもならない。
「よし!志貴、ちゃんと私好みに育ったようね」
思いっきり爽やかに親指を突き立てられた。
何かやる気満々だ!
「はぁ!?」
「志貴・・・私のこと、嫌い?」
思いっきり往来でそんなこと口走られても困るが・・・
「どの様な意味での好き嫌いでしょう。俺は先生を先生と見ていますが」
とりあえず牽制。いきなり恐ろしいことを言われそうなのでブロックをかけておく。
だが、甘かった。
「私を女として、見てる?」
何故だ。何故そんなことを聞くんだろうか・・・
何故モジモジしている!?
「先生はどう見たって女性でしょう」
生物的にこれで男だったら怖い。
一応そう言っておかないと何気に危険な雰囲気だ。
危険は危険でも命の危険ではない。
この危険は──────たまに経験する。
そう、何故かは知らないが女性がみんな獣に見えてしまうのだ。
例えば朱鷺恵さんの場合は全力で逃げているのだが、先生相手に逃げられるかどうかかなり怪しい。
「志貴は興味ない?・・・女に」
「今現在全くありません」
そうキッパリ言い切る。
だからってホモでもない。ただ単に興味がないだけなのだ。
そんな暇あったら体を鍛え、身の安全を図りたい。
「ストイックでクール・・・そして偶に見せる優しさも素敵なスパイス・・・」
ウットリとした顔でそう呟く先生に俺は心底思った。
まさか地雷踏んだのか!?
と──────